〔読書〕デフレの正体

〔読書〕デフレの正体

上司にもらった本。思いの外面白かった。

サブタイトルの「経済は『人口の波』で動く」が殆ど説明していますが、著者はいわゆる「失われた20年」の経済縮小とデフレの原因を「生産年齢人口」の縮小に求めています。団塊の世代が定年を迎えたこと、少子化の深刻化により、「最も消費する世代」である子育て世代の層が薄くなり、内需の低下をまねいている。また、所得分配が高年齢層に傾いているため、老後資金としての「動かないお金」になってしまい、これもまた内需を低下させていると著者は説きます。

この大きな「人口の波」の前には、「景気の波」や「インフレ・デフレの波」は影響を与えないほど小さい、というのが著者の主張です。

それでは、子供を産めば良いのかというと、”それだけでは間に合わない”。20年後までの生産年齢人口の減少(と老齢人口の絶対数の増加)は既定事項になってしまっているのです。それに対する対策とは…

講演録を再構成したそうで、結構読みにくいのですが、これからの商売のヒントになりました。また本題では無かったのですが、日本のサービス業の生産性の低さについて「生産性を上げると言うことが人件費を削るということとイコールになってしまっては内需の拡大には繋がらない」といった内容の主張があり、とても納得がいきました。

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