商売のいろはの「い」 第2回 「続・売り上げの因数分解」

商売のいろはの「い」 第2回 「続・売り上げの因数分解」こんばんわ。商売のいろはの時間です。

前回は、売り上げの因数分解をやってみました。

思い出して下さい。

売り上げ=客数×客単価 すなわち 客単価=売り上げ÷客数

今日はこれをさらに分解してみます。先に答えから書いてしまいます。

客数=(ユニーク客数)×(来店頻度)

客単価=(一品単価)×(買い上げ点数)

さて、これはなんのことやら…?飲食店を例に、考えてみましょう。

とあるレストランの一ヶ月の客数が1000人だとします一日平均30人ちょっとという所でしょうか…この客数の算出方法は、もちろんレストランをご利用になったお客様を毎日カウントしていくわけです。

そのレストランには超常連のお客様がいて、1ヶ月に20回も来店してくれます。この場合、1000人のうちの20人は、同一人物と言うことになります。

あり得ない話ですが、全てのお客様が月20回の来店をする常連だけのお店だとすると、1000人いたはずのお客様は、実は50人が20回来店していた…!と、なります。

この50人が「ユニーク客数」、20回が「来店頻度」です。通常来店回数のカウントは無理ですから、複数回来店のお客様をチェックすることでユニーク客数をカウントしていきます。レンタルビデオ屋やフィットネスクラブなどの会員ビジネスの場合は、コンピュータに登録しているので簡単です。

そして、総客数をユニーク客数で割って、来店頻度を算出します。この数値が高いほど「常連が多い店」と言えます。

来店頻度=客数÷ユニーク客数

もう一方の「買い上げ点数」「一品単価」の方は、イメージがしやすいでしょう。一回の買い物で、平均してどのくらいの値段の商品を、いくつくらい買っているかという指標です。

400円と600円と1100円のメニューを注文したお客様は、客単価が2100円、買い上げ点数3点なので,一品単価700円となります。

全体の指標としてみる場合は、客数1000人に対して総買い上げ点数がわかりますから、例えば3200点の注文であれば「平均買い上げ点数」3.2となり、平均の客単価が1920円であれば、一品単価は1920/3.2で600円です。

…数字が多くて混乱してきた方も出てきましたでしょうか?ここで、「カウントできる数値」と「カウントできない数値」に分けてみます。

カウントできる

「客数」…お客様が来るたびにカウント

「ユニーク客数」…常連の顔を覚えて頑張ってカウント

「総買い上げ点数」…レジをするたびにカウント

「総売り上げ」…レジでカウント

カウントできない

「来店頻度」=「客数」÷「ユニーク客数」

「客単価」=「総売り上げ」÷「客数」

「買い上げ点数」=「総買い上げ点数」÷「客数」

「一品単価」=「客単価」÷「買い上げ点数」=「総売り上げ」÷「総買い上げ点数」

 

この数値を見ていくと、簡単に言えば業種の特徴がつかめます。

例えば、「客数=少ない」「来店頻度=少ない」「買い上げ点数=少ない」「一品単価=高い」と言えば…最初に思いつくのが車、です。5~10年に一回の買い物ですから。入念に検討をするお客様がほとんど。ですので店側としては「見込み客」すなわち、買おうかどうか迷っているお客様にも積極的にアプローチしていきます。

「客数=多い」「来店頻度=少ない」「買い上げ点数=多い」「一品単価=さまざま」…何を想像しますか?私は観光地のお土産売り場を思い浮かべました。一度しか来ないお客様に何をお勧めするか?商品の質もさることながらインパクトが重視されるのではないでしょうか。

「客数=多い」「来店頻度=多い」「買い上げ点数=多い」「一品単価=安い」…地元のスーパーなどは、これに当てはまるでしょう。今日の晩ご飯を検討しにやってくる主婦。毎日代わり映えのしない売り場では飽きられてしまいます。日替わりのオススメなどが有効なのではないでしょうか。

さて、このように売り上げを因数分解することで、お店の特徴が見えてきます。次回は、この数値を変化させて売り上げを上げるには、どの様な施策が有効かを見ていきます。

Category(s): 未分類

0 Responses to 商売のいろはの「い」 第2回 「続・売り上げの因数分解」

2 Responses in other blogs

  1. […] 前回は、売り上げを4つに分解しました。 […]

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。